さて。ものづくり補助金の公募が始まってから3週間がたちましたが、申請書作成は進んでいますか?僕も順調に進めていますが、今回はなんともタチが悪いルールがありますねー。マジで、とっても腹が立っています。
先に言っておきますが、今日の記事は、
・29年補正予算 ものづくり補助金の申請書の内容がだいたい分かっている(目を通した事がある)
・先端設備導入計画という言葉を知っている
の両方を満たした人だけ読んでください。そうでない人には100%時間のムダです。
話が長くなるので、先にこちらご覧ください。分かる人はこのフローチャートだけで分かります。
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先端設備導入計画フローチャート
僕が何に怒っているかと言うと、この先端設備導入計画なんですが、「政府の方針に従うかどうかは、自治体が自由に選べる」制度なんです。なのにこれ、今日(2018年3月19日)現在で、全国どの自治体がやるか、やらないか、全く決まっていません。それもそのはず、政府が2017年12月頃に決めて、1月に国会通過・・・という、できたてホヤホヤの制度ですから。
で、各自治体がやるやらない、また、いつ実施するかについてもそれぞれの自由ですが、早くても6月という噂です。
だから現時点(2018年3月19日)では、
・どこの自治体がやるかどうかも分からない(ものづくり補助金の申請期限4/28時点でも議会は行われません)
・先端設備導入計画の内容、難易度もよく分からない(たぶん、経営力向上計画と同じレベルかなあと思いますが)
・3月中に「ウチやるよ!」という意思表示はネットで公開されるが、そのあと議会を通過しなければ実施できない
という内容。とにかく、不確定要素が多い制度なんです。なのに、ものづくりの加点対象となっているし、かつ、補助率アップの1要件にもなっているんです。
ご存知だと思いますが、「ウチは認定取る予定です」にチェックを入れて申請します。で、どうしてもある事が気になったので、天下の中小企業庁に聞いてみたんです。下記が泉と中小企業庁の会話です。
いずみ「これ、チェックを入れると加点されたり、補助率がアップしますよね?もし、採択されたあとに、●●市が先端設備導入計画を実施しないってなったらどうなりますか?」
中小企業庁「採択取消しになります」
・・・・はい?
僕は『こいつ何言うとんねん』という気持ちを押さえながら、さらに質問しました。
いずみ「えっと、自治体がやるかどうかって企業には責任ないですよね。それで採択取消しはおかしくないですか?せめて、補助率アップが無し(原則通り2分の1に)とかなら分かるんですが」
中小企業庁「いえ、採択取消しになります」
なんとも清々しい答え方をしてくれます(笑)彼らに迷いは一切ないようです。
いずみ「ウソでしょ?じゃあね、3月中に各自治体がやるやらないを公表するらしいですけど、公表されれば、採択取消はないって事ですよね???」
中小企業庁「いえ、公表されても、そのあと議会を通過しないと実施されませんので、その場合も採択取消です」
は!!!?
いずみ「いや!それはあんまりでしょ!!」
中小企業庁「リスクを取れる企業だけ、加点や補助率アップがあります。リスクが取れないなら加点なし、補助率も原則通りで出してください」
いずみ「いやいや・・・それって、ただのギャンブルじゃないですか!!」
中小企業庁「ですから、リスクが取れないなら原則通りで出してくださいという事なので」
いずみ「・・・・じゃあ加点は何点なんですか?」
中小企業庁「それはお答えできません」
いずみ「・・・・!!!!」
という感じで、こりゃ話してもラチがあかんわって事で電話を切ったわけですが・・・・・。で、さっきのフローチャートを見てください。ハードルがいくつかあって、全て越えた企業だけが補助金の交付を受けられるってわけです。
もちろん「ウチはチェックなし(加点なし、補助率アップもなし)で申請するよ」でも良いと思います。ただ、加点がめっちゃ高かったら、その時点で負けですよ(笑)採択後の取り消しも最悪ですが、採択されなければ何の意味もありませんからね。
中小企業庁的には「企業を補助してやってやる。我々のルールに文句があるなら申請するな」という言い方でした。厚労省の助成金も、経産省、中小企業庁の補助金もそうですけど、彼ら官公署の人間は1つ大きな勘違いをしてるんすよね。
補助金の源泉は、僕ら国民の税金
なんです。貴方たちが何かを販売して作った金じゃないんです。もともとは国民の税金、国民のお金なんです。
その「僕ら国民のお金」を、貴方たちが「従うなら補助金あげてもいいですよ」って、いったいどういう立場でモノを言ってるんですか?そりゃね、ワケわかんない会社に補助金を出すわけにもいかんでしょうから、審査してくださるのは大いに結構なんですが、こんな極めて不明確なルールで始めて、加点が何点かも分からないし、その結果「採択取り消しの可能性がある」って、それは無いでしょう?
・・・これ以上書くと色々と仕事がやりづらくなるのでやめておきますが(笑)、官公署の皆さん、どうぞご理解くださいね。「上(政府・大臣)が言うから」なんて、そんな言い訳やめてくださいね。政府よりもあなた達、官公署の人間のほうがIQ高いのは明白なんですから。あなた達が正していかないと、おかしなものはおかしいって。
という事で、先端設備導入計画のチェックを入れる場合は、どうぞ「リスクをとって」勝負してください!
では!
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