ども、社労士の泉です。今日は「助成金の報酬の相場とか、いくらが妥当?どれくらいだったら安いの?」って話をします。というのも、最近お会いしたお客さんから聞いた話なんですがね。
ある日突然、知らないコンサル会社から「助成金やりませんか?」と営業電話がかかってきたと。で、来てもらって話を聞いた社長さんは、
「なるほど!そんな便利な制度があるなら使ってみよう」
と思って、話を進めていたらしいのです。
ところが、見積書を見て、『支払う費用がちょっと高いんじゃないか?』と心配になったそうで。それに加えて、「早くやりましょう!」とか「絶対大丈夫ですから!」という、強い営業トークもなんだか気になったそうで、僕のところに相談があったのです。
で、先日訪問させていただいて、コンサル会社の提案書を見たんですが、こんな感じでした。
・費用が相場よりも明らかに高い(助成金の半分をコンサル会社と提携社労士がもっていく)
・説明の仕方がめちゃくちゃ(営業マンが理解していない)で、このまま進めていたら「もらえる助成金が100%もらえなく」なっていた
・複数商品を提案(合計200万円程度)する事自体は悪くないが、リスクの説明も何もしていない(押せ押せ営業)
という事実を社長さんに説明し、すぐに「そのコンサル会社はやめにします」という事になり、僕が依頼を受ける事になりました。
コンサル会社や営業会社が営業電話をする事自体、実は僕はなんとも思っていません。むしろ賛成派。たぶん社労士会は「社労士じゃない者が助成金のコンサルをするなんて法律違反だ!」と言うでしょうが、コンサル会社や営業会社のおかげで助成金の存在が広く知られる事は悪い事ではありません。そもそも助成金をしたがらない社労士が多いくせに、それを棚に上げてよく言ったもんだと思います(笑)
ただしコンサル会社と社労士事務所の提携で生じる問題は、
①コンサル会社の人間も助成金の主旨、制度をある程度理解し、顧客に説明しているか?
②報酬は高くないか?
この2点。そして今日の本題、「②報酬は高くないか?」という話をします。
では、ここで問題です!次の3つのうち、会社の残る助成金額が一番多いのはどれでしょう?
助成金額は200万円とします。そんなに深く考えずに、「なんとなくの直感」で答えてください。
選択肢①< コンサル会社 >
・コンサル費用:40万円
・社労士への着手金:5万円
・社労士への成功報酬:10%
・社労士への顧問料金:0円
選択肢②< 社労士事務所A >
・コンサル費用:0円
・社労士への着手金:10万円
・社労士への成功報酬:10%
・社労士への顧問料金:1.5万円/月 ※ここで言う顧問料金は「助成金アドバイス料」だけ
選択肢③< 社労士事務所B >
・コンサル費用:0円
・社労士への着手金:5万円
・社労士への成功報酬:20%
・社労士への顧問料金:0円
・・・・・はい。いかがだったでしょうか?
おそらく、選択肢①< コンサル会社 >は一番高そうだと感じたはずです。そう、それは正解です。
あとは社労士事務所Aか社労士事務所Bで迷うところですが、結果を表にしました(ついでに選択肢も5つになっています)。
↓ ↓ ↓
※クリックしたら別ウィンドウで拡大表示されます
そう。意外だったかもしれませんが、社労士事務所Bが一番お得(会社にお金が残る)という結果になりました。でも社労士事務所Aも非常に良いですね、76%も残るなら優秀でしょう。
僕の調査によると、多いのは社労士事務所Aか社労士事務所Bのパターンで、これが相場と思ってもらって結構です。関東圏とか、社労士事務所やコンサル会社が多数いる地域はもうちょっと安いのかもしれません(が、安すぎるものには裏があるので注意してください)。
ちなみに社労士事務所Aには注意が必要で、ほとんどが「ウチは成功報酬10%!」と前面に出して、顧問料金を後から言ってくるパターンがあります。成功報酬10%の事務所はほとんどこのパターン。ある意味、テクニカルに感じます(笑)
社労士事務所Bは成功報酬が20%と、やや割高に見えますが、顧問料金が無いため最終的には社労士事務所Aより安いという事になります。(助成金がもっと増えると社労士事務所Aが逆転します)
ちなみに当社は社労士事務所Bに近いです(ほぼ同じ)。
で、コンサル会社も「その1」と「その2」を作りましたが、問題文に出したのは「その1」で、これがコンサル会社の相場です。しかも、コンサル費用40万円で、勤怠管理システムを購入できたり、就業規則を作ってくれたり、わりと得なところもあります。
コンサル会社その2は、僕が先日聞いた話に出てきた会社とほぼ同じ内容。はっきり言って悪質です。助成金の事を理解していないばかりか「謎のコンサル費用」まで取ろうとするやつら。軽い怒りを覚えますね。
まあそれでも、会社に50%も残るっていうのは案外アリかもしれないなー・・・。だって、助成金の話を知らなければ会社には1円も入らないわけですからね。
これを読んでいるアナタが「どこに依頼するか」は、料金、そして中身で決まるだと思います。料金(相場)に関しては、今日僕が話した内容で大きくズレていないので、あとは中身ですね。中身については、
・助成金の知識、経験、実績があるか?
・労働法の一般的なアドバイスもしてくれるか?(就業規則、労働条件通知書、時間外手当、36協定など)
・強引な営業トークはないか?
・リスクについてちゃんと話してくれるか?
・不正受給を斡旋するような人でないか?
このあたりを注意して選んでみてください♪
では!
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